米国・金融市場の被害

サブプライムローンってなんだかよく分からない。ローンの仕組は?何が問題なの?どういう風に私たちの生活に影響しているの?そんなサブプライムローンの色々な疑問を解決します!

米国・金融市場の被害

アメリカ合衆国の被害

20007年6月~2008年11月の間に、アメリカ人は純資産の1/4超を失いました。2008年11月初めまでに、米国株式の広範な指標であるS&P500は2007年の最高値から45%下落しました。住宅価値は2006年のピークから20%下落し、更に先物市場は30~35%の潜在的な下落を示唆していました。米国の住宅エクイティの合計は2006年に最高額13兆ドルを記録した後、2008年半ばには8兆8千億ドルに落ち込んでおり、更に2008年末になってもまだ下がり続けていました。退職金基金の合計は、アメリカ人の家計資産としては2番目に大きいですが、22%目減りし、2006年の10兆3千億ドルから2008年半ばには8兆ドルになりました。同時期に貯蓄と投資資産は12兆ドルを失い、年金基金は1.3兆ドルを失いました。これらを合わせると、損失合計は8兆3千億ドルというとんでもない額になりました。米国の少数民族は人口比率を上回る比率でサブプライム住宅ローンを受けていた為、結果的に差し押さえの発生比率も高くなっています。

金融市場の被害

2007年
2007年2月、危機は金融分野にはっきりと影響を及ぼし始めました。同月、世界最大の銀行グループであるHSBCホールディングスが、所有していたサブプライム関連不動産担保証券の評価額を105億ドル切り下げました。これはサブプライム関連で初めて報告された大規模損失でした。2007年中に少なくとも100社の住宅ローン会社が閉鎖、事業停止、または売却の憂き目に逢いました。経営陣も無傷では済まされず、2007年後半にはメリルリンチとシティグループの最高経営責任者が互いに一週間と間を開けず相次いで辞任しました。危機が深刻化するにつれ、合併したり合併交渉の開始を公表する金融機関が相次ぎました。この危機は金融市場でパニックを引き起こし、投資家は高リスクな住宅ローン証券や不安定なエクイティから資金を引き上げて「価値の待避所」として商品市場に投入しました。金融デリバディブ市場の崩壊に続く商品先物市場における投機によって2007年~2008年の世界食糧価格危機と原油価格高騰が発生しました。手早い収益を求める投機筋はエクイティや住宅ローン債券から何兆ドルもの資金を引き上げ、そうした資金の一部は食料や原材料に投資されました。住宅ローンの債務不履行と将来的な債務不履行に備えた引当金のために、連邦預金保険公社の保護下にある米国の貯蓄機関8533行の収益は2006年第4四半期の352億ドルから1年後には6億4600万ドルまで98%の減少を見ました。2007年第4四半期における銀行と貯蓄金融機関の業績は1990年以来最悪となりました。2007年全体では、預金保険のある貯蓄機関の利益は約1000億ドルでしたが、これは2006年の1450億ドルという記録的な数字から31%減でした。2007年第1四半期の利益は356億ドルでしたが、2008年第1四半期の利益は193億ドルであり、46%減でした。
2008年
2008年8月の時点で、世界中の金融機関が被った所有サブプライム関連証券の評価損失計上額は5010億ドルに達していました。国際通貨基金の推計では、世界の金融機関が被る所有サブプライム不動産担保証券の評価損失は最終的に1兆5千億ドルに達するだろうと言われています。2008年11月までにこのうち約7500億ドルが顕在化しました。これらの損失は世界的金融システムの資本をごっそり消し飛ばしてしまいました。バーゼル協定の調印国に本部を置く銀行は、消費者や騎乗への融資残高に対して少なからぬパーセントの資本を内部保留しなければいけません。従って、上述したような銀行資本の巨額の損失が発生した結果、事業や家計に対する信用供与も男んでしまったのです。2008年9月、リーマン・ブラザーズその他の重要な金融機関が破綻したことで、危機は重大な局面を迎えました。2008年9月15日にリーマン・ブラザーズが破綻した結果、翌16日には最古のMMFであるリザーブ・プライマリ・ファンドが額面割れを起こし、動揺が一気に広がって、17日までの2日間で米国のMMFから1690億ドルが引き出される事態となりました。平均的な2日間の引出し額はそれまで50億ドルでした。短期金融市場は事実上取り付け騒ぎに見舞われました。短期金融市場は銀行と一般企業にとって重要な資金調達源でした。銀行間融資のリスクを表す尺度であるTED spreadは、リーマン破綻から間もなく4倍に跳ね上がりました。この信用麻痺によって世界の金融システムは崩壊の瀬戸際に立たされてしまいます。米国連邦準備制度、欧州中央銀行、およびその他各国中央銀行の反応は迅速かつ劇的でした。2008年最後の四半期において、これらの中央銀行は2兆5千億ドルの国債と民間不良資産を銀行から買い取ったのです。これは信用市場に対する流動性注入と金融政策発動の両面で世界史上最大のものでした。また、欧州諸国の政府と米国は主要な銀行の新規発行優先株式1兆5千億ドルを買い取ることで自国の金融システムを資本増強しました。しかしながら一部の経済学者によれば、ブラジルや中国のような第三世界諸国の経済は、先進国が被ったほどの打撃が受けないとのことです。国際通貨基金の推計によれば、米国と欧州の大手銀行が2007年1月~2009年9月の間に不良資産と不良融資から受けた損失は1兆ドルを超えました。これらの損失は2007年~2010年の間に最悪2兆8千億ドル達すると予想されています。米国銀行の損失は1兆ドルに達すると予想されており、欧州の銀行の損失は1兆6千億ドルに達すると言われてています。IMFの推計では、米国銀行は損失の60%を既に計上しましたが、英国やユーロ圏の銀行はまだ40%しか計上していないそうです。