サブプライムローンとは

サブプライムローンってなんだかよく分からない。ローンの仕組は?何が問題なの?どういう風に私たちの生活に影響しているの?そんなサブプライムローンの色々な疑問を解決します!

サブプライムローンとは

2014年4月1日からついに消費税が8%に上がりました。これまでの消費税導入前や税率引き下げ前でも、不動産購入の駆け込み需要が高まった例がありましたが、今回も増税前に思い切ってマイホームを購入しようと考えた方、実際に購入した方も多いのではないでしょうか。住宅の購入で一番気がかりなのはやはり「住宅ローン」ですよね。今回の増税では住宅ローンの減税や補助金の拡充もなされましたが、住宅ローンの金利システムって今一よく分かりません。景気が良いとあがるとか景気が悪いと下がるとか言われていますが、それはそれで曖昧な答えですよね。そして住宅ローン問題と言えば記憶に新しい「サブプライム住宅ローン危機」です。サブプライムローンはアメリカ合衆国での問題ですが、日本にも大いに関係のある問題です。明日は我が身かもしれません。そもそもサブプライムローンがどういうものなのか、どういう点が問題なのかを学びたいと思います。

アメリカの住宅ローン

アメリカでは、古くから住宅を持つことが貧困を抜け出した象徴として、一般人にも手の届くアメリカン・ドリームの実現の一つであると考えられています。そのため、政府も持ち家を後押しすべく、貯蓄貸付組合を支援する連邦住宅貸付銀行や、証券化を支援する連邦住宅抵当公庫、連邦住宅金融抵当公庫といった政府支援機関を設立し、全てのFDIC加盟の銀行は法令により住宅ローンを人種、出身国、宗教、性別、身体障碍、家族状況に関わらず貸し出すことを求められています。このため、返済能力を支払履歴から評価し偏差値化した「クレジットスコア」というものまで普及しています。そこで低所得者層へそれを行き渡らせるものとして将来的な不動産の値上がりを前提として、比較的高金利で住宅購入資金を融資する「サブプライムローン」が作られました。しかし2006年頃から不動産の値上がりが鈍化し、返済が滞るケースが続出。住宅ローン会社の経営が悪化する事態となり、アメリカ経済へ強い影響を及ぼしていることが報じられています。米国の住宅ローンはノンリコースローン(返済の原資とする財産の範囲に限定を加えた貸付方法)であるとの主張がなされることがありますが、これは不正確な表現であり、また州によっては事実と異なります。アリゾナ州、カリフォルニア州などおよそ8つの州には不足金請求を禁止する法律が存在し、債権者が担保物件を競売した後、大建が債権額に不足した場合、残額を債務者に請求することを厳しく制限するか、事実上困難にしています。この法律は、1930年代の大恐慌が数多くの債務者に過酷な結果をもたらしたため設けられたものでした。それ以外の州では債権者は不足金裁判を得る事により、債務者に不足金の支払いを求めることができます。そのため、他の財産を差し押さえるなどして足りない分を補うことも可能です。ただ、住宅ローンの支払を滞らせるような債務者は住宅以外に見るべき財産を持たないことが多いため、事実上そのような手続きがとられることはごく稀です。

サブプライムローンについて

サブプライムローンサブプライムローンは、主にアメリカ合衆国において貸し付けられるローンのうち、サブプライム層(優良客=プライム層よりも下位の層)向けとして位置づけられているローンの事を言います。つまり、通常の住宅ローンの心さには通らないような信用度の低い人向けのローンということです。概ね住宅を担保とする住宅ローンを対象としますが、広く言えば自動車担保など住宅以外を担保とするものも含む場合もあります。一般的に他のローンと比べて債務履行の信頼度が低く、利率が高く設定されています。これらのローン債権は証券化され、世界各国の投資家へ販売されましたが、米国において2001年~2006年ごろまで続いた住宅価格の上昇を背景に、格付け企業がこれらの証券に高い評価を与えていました。また、この証券は他の金融商品などと組み合わされ世界中に販売されていました。しかし、2007年の夏頃から住宅価格が下落しはじめ、返済延滞率が上昇し、住宅バブル崩壊へと至ります。これと共にサブプライムローンに関わる債権が組み込まれた金融商品の信用保証までも信用を失い、市場では投げ売りが相次ぎました。この波紋から2008年終盤にはリーマン・ブラザーズ倒産によるリーマン・ショックなどが引き起こされ、高い信用力を持っていたAIGやファニーメイ、フレディマックが国有化される事態にまで至ったのです。その後も幾度も大幅な世界同時株安が起こりました。このことから世界中の金融機関で信用収縮の連鎖がおこり、CDSと並び、世界金融危機発生の種となったと言われています。

サブプライムの基準

次の基準を満たすものに割増利息を付けて融資が行われます。

  • 所得に対する借り入れが50パーセント以上
  • 過去1年間に30日間の延滞が2回以上あった
  • 過去5年以内に破産したもの
内容
サブプライム・モーゲージともいい、通常は住宅ローン担保証券(RMBSまたはMBS)の形で証券化され、さらにそれらが債務担当証券(CDO)の形に再証券化されて、金融商品として投資家に販売されます。RMBSやCDOは格付け機関により格付けされていて、市場で取引されます。つまり、不動産ローンの債権そのものを証券化し、金融機関や投資家の間で取引されたことになります。このことによって、ローン契約した債務者の弁済先は銀行から金融機関や投資家へ移ることになるのです。住宅ローンの実施に当たっては、債務者の信用力を数値化したFICO信用点数が用いられます。十分な信用力を有している顧客に対しては、比較的低利のプライムローンが提供されますが、所定の基準を満たさない顧客に対する貸付に際してより高い利率が要求されます。このような貸付を総称して「サブプライムローン」と呼びます。サブプライムローンにおける債務者の特徴として、典型的には債務者の所得水準が低い場合が主ですが、所得は高いもののクレジットやローンの利用実績が乏しかったり全く無い場合もこれに該当します。また、信用力を超えた借入をおこなって不動産投資を行う場合にも、同様にサブプライムローンが利用されています。一般的な特徴としては、貸付利率がプライムローンに比べて高くなり、貸付者が取る信用リスクも高くなります。このため、債務者が弁済を容易とするために特別なアレンジが施されたり、貸付を行う側としては、貸付リスク分散が通常の住宅ローンよりも重視されることになります。ただ、債務者の支払いが不能になる可能性は充分にあるため、担保となる対象不動産の価値に重点が置かれます。サブプライムローンの貸付残高は拡大しましたが、債務者の信用水準が一定基準を満たさない者に集中しているという本質的な特質から、返済の遅延・不能、および波及的効果としての信用の収縮など、以下のような問題点が表面化しています。

サブプライムローン普及の背景

サブプライムローンに限らず、アメリカにおいて住宅ローンの返済方法として、当初数年間の金利を抑えたり、当初数年間は支払を金利に留めるなど、当初の返済負担を軽減したものが普及し、そのため債務者が自分の返済能力を超えた借入が出来るようになり、そのような貸付が増加していました。極端なケースでは当初支払を、利子を下回る金額に抑えるものもあり、この場合には元本そのものが増えていくことになります。本質的には通常の住宅ローンよりも債務不履行のリスクが高い構造を有していますが、住宅の価格が上昇している場合には、返済の破綻は必ずしも表面化しませんでした。債務者の所得が上昇せず、生活費が上昇して本来であれば返済に行き詰る状況であっても、住宅価値が上がっている場合には、債務者は住宅価値の値上がり分について、担保余力が拡大することから、その部分を担保に、新たな追加借入を受ける事が出来ました。これにより破綻を先延ばしにするだけでなく、消費を拡大することもできたのです。また、住宅価格が大きく上昇すれば、当該住宅を転売してローンを返済したうえに、差益を得ることも可能でした。当初負担の軽い返済方式の普及とも相まって、所得からすれば本来、住宅ローンを組めない人にまでローンを組む人が増えて、住宅ブームが拡大する間は破綻が表面化せず、むしろ住宅ブームを加速させました。これは日本のバブルにおける「住宅すごろく」と類似しています。

「住宅すごろく」とは
日本がバブルの真っ只中にいた1988年~1991年頃、地価上昇を前提とした住宅取得のモデルが提示されました。若いうちに小さいながらもマンションを取得し、それを下取りに出して順次条件の良いマンションに買い換えれば、最終的には望む戸建ての住宅を手に入れられるとされ、「住宅すごろく」と言われました。単に貯蓄をしていては住宅高騰に決して追いつけませんが、マンションを資産として購入しておけば価格上昇が見込めて有利である、という考え方でした。しかし、バブル崩壊後は物件を見極める目も厳しくなり、単にマンションであることでは資産価値を認められなくなりました。事実上資産価値の無くなった都市近郊のマンションに対する多額の支払いが残り、負債を抱えて身動きが取れなくなったというケースもありました。一方で、あまりにも高騰した住宅の取得を早々に諦め、収入を貯蓄することなく、高級車などの耐久消費財などの購入に充てる刹那的な動きも見られました。こういった消費が、更なる消費の過熱と財蓄率の低下に繋がりました。地価高騰を見て賃貸住宅の家賃も高騰し、結局都心から離れた土地へ移転を迫られ、通勤時間が長くなるという状況も生まれました。これら地価高騰と住宅問題は当時の日本政府の懸念事項であり、後の地価抑制政策に繋がり、信用構造を圧迫することとなりました。